関、奈良、一乗寺

三日目。
「おしゃべりして寝ました」とかいいつつやはり体調が悪いので三時に起床…。そのごは復活して関のまちをぶらぶらした。最高に素敵なところだからぜったいまた行きたいし、てかまたおなじお宿に泊まりたいです。東海道五十三次のなかで唯一町並みがそのまま残っているところなんだそうだ。


いいでしょう。
これめちゃくちゃおいしいお菓子屋さんの看板なんだけど、京都に向いているときは

看板が漢字で書かれていて、逆に江戸方面だと

ひらがななの。旅人がわからなくならないように、どこの宿場町でも共通なんだってさ!昔の人は賢いなあ。この日のお昼は山菜おこわでした。おいしかったけど山菜を収穫した場所は教えてもらえなかった…。
その後は夜行バスを予約しているので京都に直行するつもりだったんだけど、なんだかどうしても京都が好きじゃないので、関西本線で奈良に向かうことにした。今年二回目。奈良は観光地のなかでいちばん好きかもしれません!東大寺に行ったんだけど、お伊勢参りのあとに大仏さんを参拝するのはなんとなくポリシーなさすぎな気がしたから大仏殿はスルー。二月堂とか見たよ!あそこはタダだし清水寺っぽい気分を味わえるのでおすすめでございます。


そんなこともないか…。でも紅葉がいいかんじだ。

二月堂遠景。

なんか干してる。

京都に紅葉狩りに行くやつなんか全員にわかだ!
…とまあそろそろ奈良はやめますが、京都に発つ前につかれたから銭湯に寄ったんです。人生初だったかもしれん。平日の夕方なのでご年配の方しかおらず、まあ彼女たちの体に刻まれた年季がすごかったです。道行くおばあさんの裸を透視する能力を手に入れた気分。
で、一路京都へ。もう夜だったし、何度も言っているように私は京都が全然好きじゃないので、目的の本屋さんだけ行くことにした。恵文社一乗寺店というところで、まあ本屋好きならみんな知ってるんじゃないかな。東京でいうSPBSとかCOW BOOKSみたいな感じ…?とにかく棚の作り方とか雑貨がよくて、私の大好きな月光荘という文具メーカーの品物をたくさん扱っている、と聞いていたので、高校生のときから行ってみたかったんだよね。…が。よくわからないけど京都駅から8kmとかで、てか京大から登山電車に乗るらしく、ちょっと心が折れた…。修学旅行で乗ったなあ…。うちの高校は班行動で行先自由だったので、義経が好きな子(たぶん)が班にいたから、みんなで鞍馬山に登ったんだよね。
ともかく。残金も少なくなっていたので、市営地下鉄の駅から30分くらい歩くというあほみたいなコースをたどって行ってみた。三日月と比叡山がきれいだったけど暗くて怖かった。暗い場所は苦手だ。
けどね、寒くて暗くて怖かったけど、ほんと行ってよかった!私の考える良い本屋って、ブローティガン穂村弘が置いてあることが絶対条件なんだけど、まあクリア。しかもブローティガンはほとんど全部そろっていたうえ、平積みされていて、すごくうれしかった。『愛のゆくえ』まであったもんなぁ。ま、全部もっているんだけど!置いてある雑貨もほんとうに素敵なものばかりだったし、なんていうかお店の品物が在庫っていうよりディスプレイというのかな?穂村弘の言葉を借りるなら、脳から汁が止まりませんでした。しかもサブロっていう吉祥寺の文房具屋さんのグッズまで置いてあって、そこは高校生のときから大好きなお店なので、多幸感でぶったおれそうになりました。古本コーナーにあった『東京のなんたら』みたいな本と、お店オリジナルのトートバッグを買った。「TOILET WITH A BOOK」などと書いてあるんだぜ。いいなあ。京都のことはあいかわらず好きじゃないけれど、こういう本屋さんがあるんだったら住んでみたいなあと思いました。私が東京から離れられない気がするのは、やっぱり大好きな本屋さんや文房具屋さんがたくさんあるから。Amazonで気軽に本を買える時代なのは知っているけれど、本屋で運命の出会いを果たす瞬間がなかったらたぶん、生きていけないよ。
そして恵文社一乗寺店から松ヶ崎という地下鉄の駅に帰る途中でiPhoneがぶっこわれた。帰巣本能に欠ける現代人であるところの私は行きと同じ道さえ辿れることができず、地図に頼ろうとしていたわけさ。そしたらいるはずもない場所が表示され…っていうのはよくあることだけれど、時間がおかしい。その日は11月10日、時刻はだいたい21時。なのに11月7日のあさ10時になってるんだよおおお!あたり真っ暗で人どおりもほとんどない。ツイッターにもログインできない。電池は目減りしていて、なんどリセットしても11月7日のまま。本当に異次元に飛ばされたのかと思った…。ちがったけど…。んでちょっと思ったのが、書いたみたいに外は夜だしiPhoneがこわれるまえの状況と連続しているんだよ。当たり前だけどさ。でもiPhoneの表示にしたがってものを考えちまうなんて、ほんと、現実ってもろいなあってことです。ちなみに今でもぜんぜん直らないので手動で時刻設定しています。困ったものだ…。
というわけで、京都駅の階段で全身を強打してからバスで帰りました。高いやつにしたら待遇がよくておどろいた。
かなりぐうたらしたけれども、行きたいところはだいたい行ったし、食べたいものもだいたい食べたし、一人旅だったけどいろんな人とたくさん話をした。いい旅行をしました!まあお金は海外旅行なみに使ったけどね…。なぜ…。

最終バス乗り過ごしてもう君に会えない〜。