二次元で好きな男性

●きょう(3日)の朝日の夕刊、トップ記事の見出しが非常によい。
デイゴの花が咲かない」
全国何百万の人の心に、島唄が流れたことでしょう…。

●高校二年生のときにブローティガンに出会うまでは、山田詠美の『ぼくは勉強ができない』が一番好きな本だった。主人公の秀美くんに好かれる女になりたいもんだと思っていた。山田詠美ティーンエイジャー小説は、だいたい読んだな。『無銭優雅』が出たときはサイン会にも行った。順番がまわってきたらいろいろ話そうって思っていたのに、あまりに憧れの人だったので、どきどきして「大ファンです」としか言えなかったっけ…
それで今、久しぶりにまた『ぼくは勉強ができない』を読んでいるけど、秀美くん、文句なしにかっこいいね!
「どんなに成績が良くて、りっぱなことを言えるような人物でも、その人が変な顔で女にもてなかったらずい分と虚しいような気がする。」
「いい顔をしていない奴の書くものは、どうも信用がならないのだ。へっ、こーんな難しいこと言っちゃって、でも、おまえ女にもてないだろ。」
そのとおり。うん、まったくそのとおりだと私は思う…
そして私の一番好きな言葉。
「ぼくは、人に好かれようと姑息に努力する人を見ると困っちゃうたちなんだ。ぼくの好きな人には、そういうとこがない。ぼくは、女の人の付ける香水が好きだ。香水よりも石鹸の香りの好きな男の方が多いから、そういう香りを漂わせようと目論む女より、自分の好みの強い香水を付けてる女の人の方が好きなんだ。これは、たとえ話だけど」
私はこれに感化されまくり、作文の授業で「好きな本」という課題が出たときにこの部分を引用して「私は万人受けしようなんて思っていない。他の誰に嫌われても秀美くんに好かれるような女になりたいです」みたいなことを書いて提出しましたっけね…。
それどころか、『放課後の音譜』という小説では、主人公の女の子が父親から大人っぽい匂いの香水をもらって、「この香りに追いつきなさい。自分の香りを選んだとき女の人生は決まる」みたいなことを言われるシーンがあるんです。完全にしびれた私はお年玉が入ったら即、香水を買いに行きました。インカントチャームとかエンジェルハートとかスイドリームとか、そんなみんながつけていたのには興味がなくて(エンジェルハートはたしか男子が抱きしめたい香水No.1である。きっと当時の私だったら「最大公約数なんてくだらないよね」とかいいそう)、たくさん迷って、結局シャネルのアリュールを買いました。おそらくモテるかどうかといったらかなり自己主張が強いから人を選ぶ匂いだろうし、だいたい今までずっと使っているけどいまだに自分に合った香りなのかわからない…、でも好きだからいいのさ!
ちなみに男性用のアリュールはいい匂いすぎて街中につけている人がいたらハーメルンの笛吹き状態になるに違いありません…(てか最初、ハーメルンの音楽隊って書いてた。なんというブレーメン!)。
次は何の香水を買おうかずっとわくわくしてて、たぶん今のところまたシャネルの夏っぽいやつ(名前忘れた。チャンスだっけ?)にしようと思っていたりするのだけど、今使っているアリュール、17の冬に買ってまだ半分しかなくなってないからね…道は長いな。
ちなみにまったくタイプが違うけど仲良しな人もアリュールを使っていて、おお!って思った。他人とかぶるのは嫌だけど、その人だったらうれしい。なんか、花に例えるなら真っ赤なバラ、動物ならライオン、みたいな感じの人。
とにかく、山田詠美は、高校生のときに出会ってものすごい影響を受けた人です。
男子がみんな秀美くんだったら馬鹿な女も減ると思うよ。

●けさ母親に「草だんごがあるから食べなさい」って言われたのに、テーブルにあったのは、ちまき。まあ葉っぱにくるまれてるし、言い間違いかもしれないしもしかしたらこれを草だんごと呼ぶのかもしれないと思って食べていたら怒られた。これ草だんごじゃないでしょ!って。草だんごは冷蔵庫の中にあった。そんなこと知るか!
怒られながら、寝ぼけた頭で「節子それドロップやないおはじきや」「節子それ草だんごやないちまきや」などと考えていた…。
火垂るの墓って、となりのトトロと同時上映だったんだけど、あれ幼心におそろしいトラウマを残すと思うのだが…。お母さんの臨終シーンとかさ…。まったくハッピーエンドじゃないし。
ちなみにサツキとメイの両親は学生結婚で、お父さんは何を一生懸命書いているのかというと、「縄文時代にも稲作はあった」という論文。
秀美くんと並んで、あのお父さんは理想の男性だったりいたします。

じゃおやすみー。